ホームスクーリングについて

homeschooling

新型コロナの影響で、日本では2月末から殆どの小中学校や高校で自宅待機、学校休校の措置が取られました。その後も緊急事態宣言が発布され、殆どの学校では5月末まで自宅学習を強いられていると思います。秋冬の第2波などで再休校措置が取られることを鑑みて、このブログを執筆しています。

ホームスクーリングとは

ホームスクーリングは、元々アメリカで1993年までにすべての州で合法化された、いわゆる学校に通わずに自宅で保護者が教師となり教える教育法です。あるいは、保護者の監督の下、オンラインで在宅講座を受けることもホームスクーリングの概念に入ります。海外でホームスクーリングが盛んな背景には、ドラッグや銃乱射事件や宗教的な理由などから、子供の成長環境を鑑みて自宅で教育をするという選択をする場合があります。また、その地域で通える学校(公立・私立問わず)に理想の学校がなかったり、教育レベルが悪いため自宅で教育するほうが得策だと考えたご家庭も多数あります。あるいは、家族の絆を重んじての選択の場合もあります。新型コロナの影響で自宅学習している場合、日本では、学校からプリントや宿題・課題などが与えられてそれを時間割などに沿ってこなしていく措置が取られています。あるいは、学校によってはオンライン授業が実施されているところもあるかと思います。これらは正式にはホームスクーリングとは違いますが、プリント課題は教科書に沿って新しいことを学ぶように設計されていることから、親御さんが少なからずともヒントを与えたり教えたりする時間を取らないとなかなか理解が進まなかったりすると思います。

家庭学習と向き合う家族

専業主婦や主夫の方々、在宅勤務を余儀なくされているお父さんお母さんたちは、お子さんと過ごす時間が増えたことで色々お子さんの教育を考える機会が増えたのではないかと思います。息抜きの公園では、逆上がりの練習に付き合ったり、縄跳びの練習に付き合ったり、体育授業の参考課題としてランニングやストレッチなど、今までの週末以上に「体育」教育に向き合っていないでしょうか。家庭では、いつも先生が教えてくれていた新しいこと、例えば小学校2年生では九九に出会い、それを親が教えなくてはいけなくなって、子供にわかりやすく教えるにはどうしたらいいだろうと工夫されたに違いありません。これが中学生だと本格的な英文法や、高校生だと例えば微分積分とかになるでしょうか。きっと今迄であれば参考書や塾を「与える」だけで、プロに任せようとしていたところ、朝から一緒に自宅にいる子供に対し、少しでも学習に一緒に向き合おうとされた親御さんが増えたのではないかと思います。

新しい学習の形

日本ではホームスクーリングの制度が存在しないので、(2020年5月現在)違法ではありませんが「本人」がそれを望んでいるかどうかがポイントらしいです。ホームスクーリングが一概に良いとも断言できません。ただ、私個人のミッションは、「世界中の子供と女性に幅広い選択肢と自由を提供する」というものですので、私がお伝えしたいのはあくまでも子供に対する選択肢です。世界にはこんな考え方があるよっていう。ですので、今回は一冊の本をご紹介して終わりにしたいと思います。ホームスクーリングはどちらかが専業主婦(主夫)だからできるんでしょう、どちらかが元教師だからできるんでしょう、裕福だからできるんでしょう・・・。いえいえ、共働きのアメリカ人が信念を貫いて実現した驚異のホームスクーリングの実話があります。ハーディング一家と言って10人の子供を育て、6人(2015年時点)を12歳までに大学に入学させたご夫婦のお話です。これを日本で真似することはおそらく無理かもしれませんが、少しでも、日々の子供の教育に向き合う方法のヒントになれば幸甚です。